王子とは???? つね

熊野古道



篠田王子跡立て札のお越し文


平安時代の後半頃から流行した浄土信仰は、
紀州・熊野こそが十方浄土の聖なる地・現世極楽の聖地である
という「熊野信仰」に発展し、


現世極楽の地にあこがれ、一切の罪業消滅を願う
皇族や貴族たちがこぞって、熊野の地を
目指すようになりました。


延喜7年(907)宇多法皇の御幸に始まった熊野詣は、
貴族の次に、武士層に、南北朝以降は機内の庶民層へと広がっていき、
「蟻の熊野詣」と称されるほど
大勢の参詣人が熊野を目指して続いたと伝えられています。


この熊野への参詣の道が熊野街道です。


京都から淀川を舟で下り、大坂天満の渡辺の津に上陸し、
そこから摂津国天王寺、住吉を経て、和泉国を通過して、
紀州国へと、陸路を南へ80余里、往復おおよそ1ケ月の
道のりでした。


 熊野街道の要所要所に、逢拝所、休息所として設けられたのが、
熊野権現末社である『王子社』で、数が多いことから、
熊野99王子と呼ばれています。